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iPhoneを海水で水没させた時の対処法|真水との違い・緊急処置をプロが解説

海水水没は「真水水没より10倍危険」

夏のレジャー・旅行シーズンに急増する 海水水没。「すぐ拭いたから大丈夫」と思って数日後に故障する事例が後を絶ちません。

実は 海水水没は真水水没より10倍ほど危険 です。塩分による腐食速度が桁違いに速く、初動を間違えるとデータも本体も完全に失います。

本記事では、海水水没時の正しい対処と、真水との違いを解説します。

海水と真水の違い:なぜ海水が危険なのか

違い1:塩分による電気化学的腐食

海水には約3.5%の塩分(Na+、Cl-)が含まれています。これが基板の銅配線・ICのリード線に付着すると、強力な電気化学反応 が起こり、金属を急速に腐食させます。

真水も鉄を錆びさせますが、塩水の腐食速度は 真水の10〜30倍です。

違い2:乾燥しても塩が残る

水分が蒸発しても、塩の結晶が基板に残ります。湿気を吸ってまた電解質溶液に戻り、腐食を継続させます。「乾いたから大丈夫」は通用しません。

違い3:通電時にショートしやすい

塩分は導電性が高いため、わずかな水分でも基板の隣接回路を短絡させます。電源を入れた瞬間にPMIC・CPUが焼損するリスクが極めて高いです。

違い4:砂の混入

海水と一緒に細かい砂粒が内部に侵入。Lightning端子・スピーカー・ボタン部に詰まり、追加ダメージとなります。

海水水没時の絶対NG行動

❌ NG1:電源を入れて確認する

最大の禁忌。海水で基板に塩水が付着している状態で通電すると、PMICやCPUが瞬時に焼損します。データ復旧率が10%以下に激減します。

❌ NG2:振って水を出す

水分が逆に基板の奥深くに広がります。ジャイロセンサー・カメラユニットなど精密部品にもダメージが及びます。

❌ NG3:ドライヤーで乾かす

熱風でバッテリー膨張・発火リスク。さらに塩水を蒸発させて塩の結晶が固着します。

❌ NG4:水道水で洗う

「塩を洗い流せば良い」と考えがちですが、家庭の水道水も電解質を含み、追加ダメージとなります。プロが行う「超純水+イソプロピルアルコール洗浄」が必要です。

❌ NG5:米びつに入れる

真水水没でも逆効果ですが、海水では完全に無意味。塩は乾燥剤では取れません。

海水水没時の正しい初動(5ステップ)

Step 1:電源を即座にOFF

既に切れていれば触らない。動いていればすぐに電源OFF。通電が腐食を加速させる最大要因

Step 2:SIMトレイ・ケースを外す

水分の逃げ道を作る。SIMカード自体は塩分を真水で軽く洗ってOK。

Step 3:表面の水分を吸い取る

吸水性の良い布(マイクロファイバー等)で表面の水分のみ除去。内部に押し込まないよう優しく

Step 4:ジップロックに密封

本体+シリカゲル(あれば)をチャック付き袋に入れて密封。乾燥は期待しないが、追加汚染を防ぐ。

Step 5:6時間以内に専門店へ郵送

真水なら24時間以内ですが、海水は6時間以内が勝負。塩分腐食は時間勝負です。コンビニから即発送。

海水水没修理の工程

工程1:超純水洗浄(4回)

通常の水ではなく、不純物を除いた 超純水(脱イオン水) で4回繰り返し洗浄し、塩分を完全除去。

工程2:イソプロピルアルコール(IPA)洗浄

IPAで残留水分と塩分を完全に除去。揮発性が高く基板にダメージを与えない。

工程3:超音波洗浄

40kHz超音波で基板の隅々から塩分結晶を除去。

工程4:乾燥(自然乾燥48時間)

熱を加えず、低湿度環境で完全乾燥。

工程5:顕微鏡下で焼損IC特定

PMIC・Tristar IC・CPU周辺を中心に、ショート・腐食・焼損を確認。

工程6:故障IC交換

リボール・リワークで故障部品を新品に。

工程7:48時間動作テスト

実使用条件で連続稼働させ、再発しないか確認。

海水水没の修理費用

状態 費用目安 復旧率
海水接触のみ・電源OFFで持参 25,000円〜 90%以上
海水水没・通電履歴なし 35,000円〜 70〜85%
海水水没・電源確認後不調 45,000円〜 50〜70%
海水水没・1週間以上経過 55,000円〜 30〜50%

※郵送料は当社負担/診断・見積もり無料/修理不可の場合は完全無料返送

真水水没より費用が割高になるのは、洗浄工程の追加と部品交換数の増加 のためです。

海水水没の事例

事例1:海でiPhone 14を水没

サーフィン中にポケットから落下。3秒で拾い上げて電源OFF。

→ 6時間後に当ラボ着。塩分洗浄+PMIC予防交換で データ保持で復旧、費用38,000円

事例2:海水プールで沈めて電源確認

「動いてるから大丈夫」と思って使い続け、3日後に電源入らず。

→ PMIC・Tristar・CPU周辺の広範囲腐食。復旧不可、データ救出のみで55,000円
通電が致命傷でした

事例3:海で水没後1ヶ月放置→修理依頼

「諦めていたが思い出して相談」と1ヶ月後の依頼。

→ 基板全体が緑青に覆われていたが、部分修復+NAND取り出しでデータ救出に成功、65,000円

海水水没を予防する対策

  1. 海レジャーは防水ケース必須(IPX8等級)
  2. iPhoneの「耐水」過信厳禁(IP68は真水水深6m30分。海水保証外)
  3. 首掛けストラップで落下防止
  4. ポケットに入れたまま海に入らない
  5. 海上での写真撮影は浮輪に固定など物理対策

今すぐご相談ください

海水水没は 時間との勝負 です。電源を入れずに6時間以内に発送すれば、ほとんどの場合データ救出が可能です。

「もうダメかも」と諦める前に、まずは無料診断にお出しください。

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